vol.114
December 14, 2022
冠のデザインは、単体での美しさは勿論ですが、髪型との繋がりも意識したいところ。
過去の優れた作例から学びつつも、勇気と信念を持ってオリジナル性や必然性を多々盛り込んでいます。
冠のデザインは、単体での美しさは勿論ですが、髪型との繋がりも意識したいところ。
過去の優れた作例から学びつつも、勇気と信念を持ってオリジナル性や必然性を多々盛り込んでいます。
スタッフ各々の創造性に全幅の信頼を寄せ挑戦してもらいたい自分(大森)と、スタッフが自身の創造性をどこまで大森作品に入れて良いのかの迷いや不安。
やがてそこの覚悟を決めてからの成長の様子、それらが如実に見てとれます。
本尊が金剛界曼荼羅を具現化した存在であるのに対して、大光背の裏に胎蔵界の仏画を描くことで表裏一体となり両界曼荼羅として一つの世界が表されます。
しかしながら今回の大光背は裏側の構造的に別板を制作し、それに仏画を描くこととしました。
完全版大日如来坐像の定義のひとつに「光背に37の諸尊を配する」とありますが、その一番てっぺんの諸尊は人型ではなく塔の姿をしています。
伝統的な宝塔の姿は継承しつつも、そこはついついいつもの悪い癖が出まして・・・
宝冠は金属板で作られる場合も多いですが、今回は像のボリュームを考慮し木で彫り出す方法をとりました。
透かし彫りは骨が折れますが、そう言いながらもお楽しみ所のひとつなのです。