vol.96
June 27, 2022
大日如来の両肩に乗る髪の毛の制作の様子です。今回、諸々の理由から頭部を取り外せる構造にした為に髪の毛の構造も複雑化しています。
三次元曲面を合わせる難しい作業ですがそこは腕の魅せどころ。凸凹がピタリとはまったときの快感たるやそれはもう。
大日如来の両肩に乗る髪の毛の制作の様子です。今回、諸々の理由から頭部を取り外せる構造にした為に髪の毛の構造も複雑化しています。
三次元曲面を合わせる難しい作業ですがそこは腕の魅せどころ。凸凹がピタリとはまったときの快感たるやそれはもう。
本尊が乗る大蓮華座のベースに漆を塗り、金箔を貼る工程です。
このあと蓮弁を貼り付けてしまえば殆ど見えなくなってしまうのですが、そこには色々とお楽しみが。ご期待ください。
一見、火焔光背のように見える本尊背後の二重円光は、大日如来の放つオーラを表現したものとのこと。
メラメラとした形は、少しエッジを加えることで火焔と差別化しています。また、彩色についても検討を重ねた結果、
プラチナ箔ベースに紫を入れ、オーラをイメージしました。
気が重い面倒な作業ほど、いざ彫り始めると楽しいもので、中毒性というのでしょうか?
宝髻(大日如来特有の頭髪)の彫りもまさにそれで、積み上げてゆく達成感がたまりません。
2021年秋頃、初めて全体構造が立ち上がった際の映像です。
獅子八体のみで本尊と蓮華座(合計約600kg)を物理的に支える今回の構造は仏像史上前例がありません。