数奇な・・
April 10, 2017
自身代表作である 『Two Anacondas trapped in the frame』 (2004) と 『Gothic lunatic』 (2005) のふたつが、数奇な運命の末、7年ぶりにロサンゼルスから今日自分の手元に戻ってきました。
さまざまな理由から作品が人から人へと渡り、そしていつの間にか行方もわからなくなってしまう事は美術品の性質上ある程度仕方のないことですし、それが海外に渡った作品であればなおのことです。
その間の経緯については具体的にはよく判らなかったり、ここでは記せない諸事情もありますが、ともかく奇跡と偶然が重なったとしか思えない状況の中、色々な方のご協力のもと7年前に手放した作品が再び海を渡って舞い戻ってきました。
さすがにところどころ傷んではいましたが、それもまたあちこちを旅してきた証しと思うとたまらなく愛おしく感じます。
どの部分を触れても当時制作していた時の記憶が鮮明に蘇り、どれだけ眺めていても見飽きないほど嬉しい再会です。
そしてもしかしたら来年以降、この二つの作品を再び皆さまにご覧頂ける機会が作れるかもしれません。
それまでにきちんとメンテナンスをして、しっかり準備をしておきたいと思います。
作品に”運命”を感じる素敵な出来事でした。
彫刻家 大森暁生
Two Anacondas trapped in the frame
H161×W88×D47 (cm)
檜、漆、彩色、ステンレス、ラワンベニヤ
2004
Photo:KATSURA ENDO
Gothic lunatic
H250×W155×D140 (cm)
檜、漆、麻、鉄、彩色、電飾機器
2005
Photo:KATSURA ENDO