単眼鏡の世界
November 14, 2017
先日、特別展 「運慶」に行く際、とある方が単眼鏡を貸して下さいました。それも手にした途端にその品質がわかるような高価な単眼鏡。
カメラはそれこそフィルムの時代から大好きで、腕はともかくとしてあれこれ買い求めていましたが、単眼鏡はまったくの守備範囲外。
で、今回「せっかくお借りしたのだから」とポケットに大切に忍ばせていきました。
ところがところが、いざ会場で単眼鏡を覗いたとたん、その世界にもうびっくり。美術の世界に身を置きながら今までなぜこんな凄い道具を持たずに来てしまったのだろうか、と。
もうね、本やネットで調べても調べてもなかなかわからなかったディティールが手に取るようにわかる。正解がいとも簡単にそこにある、そんな感じ。
そうか、単眼鏡って、遠くのモノを観るためだけじゃなくて近くのモノのディティールを観ることができるのか。
きっと「そんなもん美術館で常識だろ」って人も多いのだろう、ほんとうにお恥ずかしいかぎり、、
さぁ、そうなったら火が点いた。
単眼鏡について調べた調べた。用途による種類の違いから、レンズ表記の読み方、良いモノと安価なモノは何が違うのか?
それこそ双眼鏡じゃいけないのか?とかね、もう単眼鏡ド素人だから基礎知識からぜんぶ。
なんでも、去年の若冲展以降、世間では単眼鏡ブームなんだって、そんなことも知らなんだ。
実際、ヨドバシカメラに行ってみると、欲しくなるようなモデルはことごとく「在庫無し」や「お取り寄せ」だったりする。へー、へー。
そんななか、勉強したにわか知識をもとに、用途や性能の少し違うものを二つ買ってみた。
”Kenko リアルスコープ 6×16” と ”Leica MONOVID 8×20”。
Kenko のはずばり「ギャラリースコープ」とか「ミュージアムスコープ」と呼ばれるもの。焦点距離の幅が広くて、遠近両用。まずはあと2回は行く(予定の)運慶展で使ってみよう。
Leica のはもうすこし望遠の8倍。これはクローズアップレンズが付属していて、マクロ観察も出来るすぐれもの。けど、実際には高座で落語家の表情とか観るのに使ってみたい。あとは単純に単眼鏡の最高峰レンズのクリアな世界を見てみたくて。
また新しい引き出しが増えちゃった。
あー、めくるめく単眼鏡の世界。
特別展「運慶」
November 13, 2017
先月から続いていた自身の展覧会やイベントラッシュも少し落ち着いてきて、先週末ようやくようやく行ってきました特別展「運慶」。
入っていきなり円成寺の大日如来を目の当たりにしたとたん、なんだかジーンとしてウルウルと ・・・ こういう展示で初めての経験。
ちょうど時間も良かったのか、拍子抜けするほどゆっくりじっくりと拝観することが出来た。
あと一回、できれば2回行きたいな。
彫刻家 大森暁生
特別展「運慶」