水野 暁 ーリアリティの在りか
June 29, 2018
昨日は高崎市美術館へ『水野 暁 ーリアリティの在りか』を観に。
水野くんのことは以前にもこのブログで触れているけれど、良き友人であり同世代の尊敬する作家のひとり。
今回の個展は、なんと美術館での開催。なにより一点一点途方もない時間のかかる水野くんの仕事をこれだけ一同に観られる機会はなかなか無い。
会場にはところどころに作家の言葉が掲示されていた。
驚いたのは口下手な水野くんが、文章になると実に言語明瞭かつ明解なこと。
それは相当に高い次元の事を語っているのだけれど、いわゆる作家文章にありがちな「鼻につく」感じが全く無くて、気持ちにスッと入ってくるのは彼の人柄ゆえだろう。
いわゆる昨今流行りの”写実”と彼が求める”リアリティ”との大きな違いについては、いままでになんども話しを聴いてきて、だいぶ理解してきたつもりだったけれど、今回ようやくちゃんと理解できた気がする。それがほんとうに彼が想う正解かどうかはわからないけれど。
それともうひとつ、今回の展示では作品制作までのルーツや物語がじつに丁寧に記されている。
創作には”ルーツ”と”ストーリー”が必要だということは誰よりも心掛けていたつもりだけれど、そこを真摯かつ丁寧に掘り下げる作業は、創作を生業にしてゆこうとすればするほど、ある程度の割り切りと合理性も受け入れてゆくことになる・・・と思っていた。
けれど、そこを真正面からぶつかっていく水野くんの姿勢と仕事を観て、そのあまりの愚直さと誠実さに脱帽した。
と同時に、まだまだ自分にも目指すべき大きな夢が見つかった想いがした。
そしてそれは極めて難しい夢だから、目指し叶えるべき”夢”としてふさわしい。
水野くんとも久しぶりにゆっくり話しが出来た。
話すと、あいかわらずボソボソモゴモゴ。。
そんな彼と同じ時代に作家として生きられて誇りに思う。
彫刻家 大森暁生
水野 暁 ーリアリティの在りか
会期:2018年4月15日(日)〜7月1日(日)
会場:高崎市美術館
http://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2018020600016/
水野 暁 Beyond-Madrid-Gunma-
http://akioohmori.com/voice/mizuno-akira-beyond-madrid-gunma/
MAZDA industrial lamp
June 23, 2018
MAZDA社製のインダストリアル・ランプを購入。
夜間、工房に点けておく灯りを蛍光灯ではなくもっと温かい色味にしたくて、ようやく程度の良いモノを揃いで見つけた。
MAZDAは自動車ではなくてフランスの照明器具メーカー。(※のちにフィリップス社に吸収)
購入したモノも、おそらく60年代後半から70年代前半頃にフランスの工場で使われていたものみたい。
高さ80センチもある巨大なランプ。
ブルー・グレーな琺瑯(ホーロー)のシェードが、いかにもフレンチ・インダストリアル。
吊るためのチェーンも、良い味に錆びた現場チェーンを用意。
いやぁ、ランプもチェーンも12年目の少しヤレた工房にやたら馴染むね。
今年の工房ライブはさらに良い雰囲気になりそう。