お酉さま

November 2, 2018

 

 

 

 

 

 

10月31日(日付かわって11月1日)、仕事が終わったら大急ぎで片付けをして、パパッと着替えて、さぁ一年のお楽しみお酉さまへ。

 

ハロウィン??冗談じゃない。

江戸っ子はお酉さまと相場が決まってんだよ。

 

というわけで、今年も無事に一年のお礼参りと来年の祈願、そして恒例いつものジャガバター屋で親父さんとおかみさんにご挨拶。

 

ぴりっとした冬の始まり。

 

 



47th

October 29, 2018

 

 

皆さま

 

昨日10月28日の誕生日に際しましては、メール、SNS、お手紙等々、たくさんの温かいメッセージを頂戴いたしまして、どうもありがとうございます。
毎年、本当に感激です。

 

今年は思いがけず、日本三景 松島で47歳を迎えました。

 

さて、自分のような作家業だとか、はたまたミュージシャン、芸人さん、そんないわゆる夢稼業の人達は「若い頃はいっつも腹すかせていた」なんて苦労話のような自慢話のような、そんな話しをよく耳にします。

 

ところが自分、20代のころは勿論自分の作品ではまだまだ到底喰えなかったものの、籔内佐斗司先生の元でアシスタントをさせて頂いていたおかげで、腹すかせていたどころか、いつも美味しいものばかり食べさせて戴いておりました。
当時の自分の身の丈にはなにも困ることのないくらいの充分過ぎるお給料も戴いていました。
つまり「腹すかせていた」「喰えなかった」合戦にちっとも参戦できない、恵まれた20代を過ごしました。

 

けれど、その代わりといってはなんですが、当時昼間はアシスタントの仕事、夜中は自分の制作といった2重生活、さらには専門学校で授業を持ったり、木彫教室を開講したり、と3重4重生活をしていたことで、とにかくいっつも眠くて眠くて、寝ても覚めても常に眠かった記憶があります。

まぁ、好きでやっていること、それを苦労とは思いませんが、そんな調子のまま独立後も今日まで当たり前のようにやってきたわけです。

 

ところが今更ですが今春から「自分働き方改革」を決行いたしまして、きちんと定休日を設けることにしました。睡眠時間については工房制にしてからというもの定時が出来ていますし、定休日を設けることでさらに生活にメリハリが出ました。

まだまだカラダがしんどいという歳ではありませんし、むしろ働き盛り真っ只中ですので、そういうことではないんです。

 

若い頃は、天才でも奇才(鬼才)でもない自分がまわりの優秀な人達から抜きん出るためには、具体的にまわりの2倍3倍手を動かすしかないと思っていて、またそうすることできっと見えてくるものがあるのだろうと信じてきました。
甲斐あって今日こうして彫刻を生業に出来ているわけですが、けれど、最近になってもう少し気持ちや時間に余白というか無駄を持つことで生まれる新しい視点や感覚、そんなものに興味が湧いてきました。むしろそれを今まで取りこぼしてきたんじゃないかと。

 

さぁ、これでこの先、作品に新しい変化が生まれるのか?
はたまた、ただただヌル〜くなってしまうのか?
そこはこうご期待。

 

ともかく、作家という連中の大好きな「昨日も寝てないよ〜!」合戦からは、そろそろ卒業したいと思うわけです。

そんな自分ですが、皆さま今後ともお付き合いのほど、何卒宜しくお願い申し上げます。

 

2018.10.29

 

 

彫刻家 大森暁生

 

 



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