割烹居酒屋 大内
September 3, 2017
荒川区町屋に初めて自分の工房を構えたのが29歳のとき。
以来、北千住の今の工房に移ってもなお、かれこれ17年も通っているお店「割烹居酒屋 大内」さん。
なんにも気取ることのない、下町らしいほんとうに居心地の良いお店。
なにより下戸の自分が通うくらいなんだから、何を食べてもほんとうに美味しい。
勿論たくさんの銘酒が揃っているので、呑める人にはそりゃあ最高のお店ですよ。
でね、まだ町屋に居た頃、何歳のときだったかなぁ、30ちょっとくらいかなぁ、このお店の 『営業致しております。』 看板を作らせて頂きました。裏にはもちろん 『準備中です。もうしばらくお待ち下さい。』 と。
「営業中・準備中」というのはぶっきらぼうでお客様に失礼、ちゃんと「営業致しております」と書いて欲しい、というご要望からも大将のお人柄が伺えます。
まだまだ自分の作品では喰えなかった若い頃の懐かしい仕事。それを今でも大事に使って下さっているのは本当にありがたいです。
そして先日、 『 山神 』 というお猿さんの作品を納品させて頂きました。
レジの後ろ、お店に入ってすぐのとても良い場所に設置させて頂き、作品を照らす照明までわざわざ付けて下さいました。お店の雰囲気にぴったり。嬉しいなぁ。
どこそこ美術館収蔵やなんちゃら美術大学所蔵もいいけれど、倉庫に押し込まれっぱなしのステイタスよりよっぽど格が上だと思っている。
なにより作品が嬉しそうだもの。
作品は見てもらってなんぼ。
大将、どうもありがとうございます。
彫刻家 大森暁生
割烹居酒屋 大内
https://tabelog.com/tokyo/A1324/A132401/13069896/