霊気を彫り出す彫刻家 大森暁生展 〈群馬県立館林美術館〉 番外編
September 12, 2024
先の作品紹介 ② で「その雰囲気」という女性の胸像についてご紹介いたしました。
http://akioohmori.com/voice/akioohmori-exhi-gmat-2024-7/
そのモデルをつとめてくれた愛知芸大時代の同級生「づめさん」。
づめさんは今は遠いお空の上にいるので、今回の出品にあたっては、会期前にお母様にお手紙で出品の旨をお伝えしており、その後ご丁寧なご返信もいただいておりました。
すると先日、館林美術館に遠く静岡からづめさんのお母様がいらしてくださいました。
ちょうど会場でお声をかけてくださり、直接出品の御礼をお伝えする事が出来ました。
その際、お母様から個展のお祝いとしてお菓子と共に丁寧に包まれたビアカップをいただきました。
そう、このビアカップは陶芸家だったづめさんのつくった作品です。
驚いたのは勿論、もう嬉しくて嬉しくて。
ビアカップといいながら、もう少しで花瓶に手が届きそうな大らかさもいかにもづめさんらしくて微笑ましい姿。
この仕事をしていると、ありがたいことにお客様から沢山のお祝いをいただきますが、お空のうえからお祝いが届いたのは初めてのことです。
自分はお酒は飲めないので、この大きなカップでがぶがぶ烏龍茶やカルピスを飲もうかな。
そして献杯ではなく、づめさんとあの頃のように乾杯しようと思います。
彫刻家 大森暁生