54th

October 30, 2025

 

 

皆さま

 

先日10月28日の誕生日にはSNSやメール等々、沢山のあたたかいメッセージをいただきまして、どうもありがとうございました。54歳になりました。

肩肘張ることもなくなった年齢、自分らしく素直にしなやかに、心の声のままに創りたいものを創っていきたいと思います。

 

さて毎年恒例、談志師匠から生前いただいた金言を染めさせていただいております手拭い、今年のバージョンをそういえばまだお披露目しておりませんでしたのでここでご紹介させていただきます。

例年は「創るのかぁ、、困った奴だ、、どうにもならない。創意と心中してみるか、 立川談志」

と染めた手拭いを制作、お配りしておりましたが、今年は訳あってイレギュラーバージョンです。

 

自身まだ学生の頃、休みを見つけては談志師匠の高座やライブに足繁く通っていました。高座が終わると舞台の前にファンが一列に並び、ひとりずつ直接交流出来る時間がありました。そこで自分も無地の扇子と筆ペンを持っていざ談志師匠の前へ。緊張で固まる僕の顔をしばしジーッと覗き込み、書いてくださった言葉が・・・

 

「親不孝者め。立川談志」

 

これにはヤラれた。

当時は“彫刻家”という道に進むことで父親とはたびたび衝突していて、それをまさに見透かされたかのようでした。

その父も晩年にはどこか諦めたように、彫刻に邁進する息子を目一杯応援してくれました。

父が亡くなって今年で早10年。来年自分は彫刻家業30周年を迎えます。

 

54歳、ここまできたら親不孝とも心中してみるかぁ。

 

これからもどうかご贔屓にお願い申し上げます。

 

 

令和七年十月三十日

 

彫刻家 大森暁生

 

 


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