三日月 ー MIKAZUKI ー at KYOTO
January 10, 2023
1月13日(火)より AMMON KYOTO(京都/河原町)にて、当工房 彫刻スタッフ3人による展覧会 『 三日月 ー MIKAZUKI ー 讃岐國分寺 大日如来制作プロジェクトで出会った作家たち 』 が開催されます。
昨年、AMMON TOKYO にて開催されました同展覧会の巡回展となります。(作品は新作が多数出品されるようです)
大森暁生の工房 D.B.Factory は、2013年に讃岐國分寺さまより完全版大日如来坐像制作のご依頼を頂きました。
そして今日まで10年越しで日々その制作に取り組んでおり、奇しくも空海生誕1250年となる今春いよいよ完成、そして年内には開眼造立となります。
1200年前に空海が定義した意匠を全て備える完全なる姿の大日如来像は、当時ここ京都の東寺にあったそうですが、1486年の一揆で焼失し、その後現在まで現存する完全版は一体もありません。
それを約540年ぶりに空海発祥の地香川に蘇らせようという、壮大なプロジェクトです。
この一大プロジェクト、「工房一丸となり」と言いたいところですが、この10年の間には、プロジェクトの規模や迫力、そして忍耐力に負け、逃げ出す者、弾かれる者、ふるいに掛けられる者、たくさんおりました。恥ずかしながら制作スタート時のスタッフは今、誰一人残っておりません。
今回展示の白谷琢磨と関口恵美は、そのようなスタッフの入れ替わりの中でプロジェクト途中から工房の仲間に加わりましたが、今日までの10年間の責任を若い両肩に背負い、いまや懸命に自分達の力で完遂させようと日々頑張ってくれています。
さらに昨春からは、武蔵野美術大学を卒業したばかりの百々謙三が工房の仲間に加わりました。プロジェクト終盤に参戦することはきっと悔しさやもどかしさ、なによりこの一大プロジェクトに胸を張って参加したと言えるだけの爪痕を残すプレッシャーがあるでしょう。けれど、百々は自身が出来る限りの力で必死で工房の仕事に喰らい付いています。
そしていよいよあと少し。
この逞しい三人と共に、誰も見たことがない大日如来像を完成させ無事にゴール出来ることを思うと、とても誇らしく思います。
いっぽうで彼等はそれぞれが一作家です。この大仕事の中、寝る間を惜しんで自身の作品も創り上げてきました。
工房で培った経験を思う存分、そして自由に自身の作品に昇華させてくれたら、工房主としてこれ以上ない喜びです。
彼等の力作、是非ごゆっくりご覧いただきご意見頂戴出来ましたら幸いです。
最後になりましたが、昨年一昨年に続き貴重な機会を頂きましたAMMONさまに心より御礼申し上げます。
D.B.Factory 代表
彫刻家 大森暁生
三日月 ー MIKAZUKI ー
讃岐國分寺 大日如来制作プロジェクトで出会った作家たち
会期:2023年1月13日(金)〜2月5日(日)
11:00 – 19:00 無休
会場:AMMON KYOTO
〒604-8004
京都市中京区三条通河原町東入中島町87
☆オープニングレセプション
1月13日(金) 16:00〜19:00